医学生のつどい2日目の報告です。
2日目は朝9時からスタートでした。
学習講演の内容は、「生活保護」の問題についてでした。
講師は全大阪生活と健康を守る会の方でした。
みなさんは、生活保護についてどのように考えているでしょうか?
「生活保護」に関しては、TV等で報道されていることがありますね。
現在の生活保護は、無差別平等の原則、国家責任と利用者の権利性を明記されています。
TVなどの報道では、子どもが親の面倒見るのは当たり前、最低賃金や年金より高い保護費はおかしい、
みんな不正受給ばかりだといような、生活保護バッシングが見られます。
講演の中で、すべての人が親の面倒をみることができる今の社会なのか?
最低賃金や年金自体が低いことが問題ではないか?
不正受給は生活保護世帯比の1.80%という比率になっていることなどを
講演の中で学びました。
生活保護制度を利用されている方たちのすべてが、一部の報道だけで
規定されることは難しいと思いました。
今年もつどいでは、様々な学びができる予感です。
3月24日~25日には「3月つどい」が開催予定です。
興味のある方は、一緒に参加しましょう!
タニ でした。
第35回 医学生のつどい その2
第35回 医学生のつどい
1月25日、26日に「第35回 民医連の医療と研修を考える医学生のつどい」が
スタートしました。
今回のつどいは大阪で開催されました。
今回のつどいでは、「SDH」、「民医連での研修について」、「生活保護問題」など
様々な分野での学習が準備されていました。
もちろん、医学生同士の交流もありました。
初日の学習講演は青森民医連のイトウDrから
「民医連の医療観と世界の健康感」というテーマでの講演でした。
みなさん「SDH」という言葉を聞いたことがありますか?
日本語にすると「健康の社会的決定要因」という言葉になります。
これは、社会疫学という学問に含まれる考え方で、健康を生物・心理・社会モデルで
捉えようという考えです。
この考えは日本ではあまり馴染みがないですが、イギリスやアメリカなどでは
古くから考えられていることで、WHOでもこの考えが高く位置づけられています。
では、「健康の社会的決定要因」という言葉を具体化すると・・・
社会格差、ストレス、幼少期、社会的排除、労働、失業、社会的支援、薬物依存、食品、交通など
これらの要因が健康に大きな影響を与えるという考えです。
たとえば、社会格差という考えでは
社会の最下層部に位置する人々は最上層部に属する人々に比べ、重い病気にかかったり、
早死にする割合が、少なくとも2倍に達するというデータもあります。
医療者として、目の前の患者さんの命を守ることも大切ですが
その人が置かれている環境なども考えて治療を進めていかないと本質的な物事が解決しないと
講演でした。
講演の後は、各班にわかれてのSGD(スモールグループディスカッション)です。
講演を聞いての感想交流などで「SGH」に関する考え方や捉え方をさらに深めました。
その後は、「民医連での研修について」というテーマで2人のDrからお話がありました。
それぞれのDrが学生時代に学んだことや、研修を通じて学んだことなどをお話してもらいまた。
その後は、交流会です。
全国から医学生がこのつどいには参加をしています。
つどいの魅力は、様々な学習ができるという部分もあれば全国の学生と交流ができるという
ことも最大の魅力です。
交流会は大いに盛り上がりました。
内容盛りだくさんの1日目が終わります。
タニ でした。